高速道路のキロポスト(距離標)とは?上り線と下り線で同じ数字になる理由
キロポスト(距離標)は、路線の起点からの距離を示す標識で、高速道路では道路わきに100mおきに立っています。事故や故障の通報での使い方、道路の管理での使われ方、緯度・経度と結びつける理由も解説します。

キロポスト(距離標)は、その道路の起点から何km進んだ地点かを示す標識です。高速道路では道路わきに100mおきに立っていて、「46.8」と書かれていれば起点から46.8kmの地点です(出典: NEXCO中日本)。事故や故障、落下物を通報するときは、道路名と進行方向に添えて、近くのキロポストの数字を伝えてください。
数字はどこからの距離?
それぞれの高速道路には、起点が1つ決まっています。たとえば北関東自動車道の起点は高崎JCTで、北関東道で「46.8」のキロポストを見たら、高崎JCTから46.8kmの地点です(出典: NEXCO東日本 ドライブプラザ)。
数字は小数点以下1桁、つまり0.1km刻みで増えていきます。起点から離れる向きに走れば数字は増え、起点へ向かって走れば減ります。数字が増えているか減っているかを見れば、自分がどちら向きに走っているかも分かります。
キロポストは路線ごとに起点が違うので、同じ「46.8」が別の路線にもあります。記録やメモに残すときは、「北関東道 46.8」のように路線名と組にして書きます。
なぜ上り線と下り線で同じ数字なの?
高速道路には「上り線の起点」「下り線の起点」という分け方がなく、起点は路線に1つだけだからです(NEXCO東日本 ドライブプラザ)。上り線を走っていても下り線を走っていても、同じ場所では同じ数字が見えます。
そのため、キロポストの数字だけでは、上り線と下り線のどちら側の話かが分かりません。道路緊急ダイヤル(#9910)も、場所を特定するために、道路名、進行方向、キロポスト、周辺の施設などを確かめるよう案内しています(出典: 国土交通省)。「○○方面に向かって走っていて、46.8キロポスト付近」のように、向きと数字を一緒に伝えます。
事故や故障のとき、キロポストはどう使う?
高速道路で車が止まったときの動き方を、NEXCO中日本は次の順番で案内しています(出典: NEXCO中日本 ドライバーズサイト)。
- 車の外を歩き回らない
- ハザードランプ、発炎筒、停止表示器材で後続車に知らせる
- 同乗者も含めて、ガードレールの外側へ避難する
- 避難してから、110番、非常電話、道路緊急ダイヤル(#9910)のどれかで通報する
キロポストの数字は、通報の4番目で使います。止まる直前に見た数字を覚えておくか、避難したあとにガードレールの外から見える板で確かめます。数字が分からなければ、通り過ぎたICやSA・PAの名前を伝えます。
路肩の非常電話は減り始めています。NEXCO東日本は、携帯電話が普及したことを理由に、E16横浜横須賀道路などの一部区間で、トンネルと休憩施設を除く非常電話の運用を2026年5月11日から順次止めています。代わりに案内しているのは、携帯電話から場所を問わず無料でかけられる#9910と、そのLINE通報です(出典: NEXCO東日本)。携帯電話で通報するときも、伝えるのは道路名、進行方向、キロポストの数字です。
道路の管理では、どう使われている?
道路の施設の位置も、キロポストを基準に記録されます。国土交通省中国地方整備局が公開している距離標の調査表の記入マニュアルでは、位置を「百米標(km)」と、そこからの「距離(m)」の組で書きます(出典: 国土交通省 中国地方整備局)。同じマニュアルでは、距離標が上り線側、下り線側、本線の中央のどこに立っているかをコードで残し、隣り合う距離標の間の延長(m)も別の項目に記録します。
「何kmの何m」で書いた位置は、同じ路線の記録どうしなら、数字を比べるだけで前後の順番と間の距離が分かります。点検の記録と補修の記録を突き合わせて、同じ場所かどうかを確かめるのにも、この形が向いています。
一方で、この形の位置はそのままでは地図に置けません。地図や GIS(地図の上でデータを重ねて扱うソフト)は、緯度・経度や平面の座標で位置を受け取るからです。キロポストで書かれた記録を地図に出すには、それぞれのキロポストがどの緯度・経度にあるかの対応表が別に要ります。
キロポストを緯度・経度と結びつけると何ができる?
キロポストと緯度・経度の対応表があると、2つの書き方を行き来できます。
- 通報や点検の記録にある「67.9キロポスト付近」を、地図の上の点として表示する
- スマートフォンなどが記録した緯度・経度から、いちばん近いキロポストを求めて、道路の記録の形にそろえる
- 市町村の境、気象の観測点、ほかの道路の施設など、緯度・経度で管理しているデータと重ねる
2番目は、キロポストの書き方に慣れていない人の記録を、道路の管理の記録とつなぐときに使えます。逆に1番目は、キロポストで届いた記録を、地図で見て場所を確かめたいときに使います。
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よくある質問
Q. 一般道にもキロポストはありますか?
国道にもあります。国土交通省の佐伯河川国道事務所は、距離標を道路の管理のための延長を示す標識で、「道路の住所のようなもの」と説明しています。一般的には1kmおきに三角すいの石柱、100mおきにプレートが置かれています(出典: 国土交通省 佐伯河川国道事務所)。
Q. 川の堤防にある数字の標識も同じものですか?
同じ「距離標」です。同じ事務所の説明では、距離標は河川の管理にも使われていて、番匠川にも設置されています。
道路を使う方へ:次に読む 道路の穴を見つけたらどこに連絡する?/国道・県道・市道はどう見分ける?
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最終確認日: 2026年10月12日