道路の穴を自分で埋めてもいい?公道では、自分の費用で直すにも承認が要るのはなぜ?
公道の穴は、道路の管理者の承認なしには原則として埋められないので、役所か#9910に知らせます。私道は所有者が直すもので、費用を補助する市区町村もあります。公道と私道の違いを流れ図で解説します。

国道・県道・市道などの公道の穴は、道路の管理者の承認なしには、原則として埋められません(道路法第24条)。自分で埋めずに、市役所などの管理者か、道路緊急ダイヤル(#9910)に知らせてください。私道は所有者が直します。費用を補助する市区町村もあるので、まず市区町村に相談してください。

公道の穴を自分で埋めてはいけないのはなぜ?
公道を良い状態に保つのは、道路の管理者(国・都道府県・市区町村)の務めです(道路法第42条)。管理者以外の人が道路の工事や維持をするには、管理者の承認が要ります(道路法第24条)。
承認がいらないのは、政令で決めた「軽易な維持」だけです。中身は次のとおりです(道路法施行令第3条)。
道路の損傷を防止するために必要な砂利又は土砂の局部的補充その他道路の構造に影響を与えない道路の維持
舗装の穴を埋める作業がこれに当たるかは、条文だけでは決まりません。作業の前に、その道路の管理者に確かめてください。承認を受けて自分の費用で直す「自費工事」の申請窓口を案内している自治体もあります(出典: 横浜市)。
善意でも埋めないほうがいいのはなぜ?
親切のつもりでも、次の3つの理由から、自分では埋めずに知らせることを勧めます。
- 車道での作業は危ない:穴があるのは車や自転車が通る場所です。作業中に事故に巻き込まれるおそれがあります。
- 陥没の手がかりを隠すかもしれない:地下の管などが破損すると、周りの土砂が流れ出して空洞ができることがあります(出典: 文京区)。表面だけ埋めると、その兆しが見えなくなります。見分け方はポットホールと道路陥没はどう違う?で説明しています。
- 管理者に記録が残らない:ポットホールは、管理者が巡回などで見つけ次第直す損傷です(出典: 国土交通省)。黙って埋めると管理者が知らないままになり、同じ場所がまた損傷しても気づくのが遅れます。
道路の穴を見つけたら、どこに連絡する?
| 状況 | 連絡先 |
|---|---|
| 公道で穴を見つけた | その道路の管理者か、道路緊急ダイヤル(#9910) |
| 穴が原因の事故が起きた | 警察(110番) |
| 自分で直したい、手続きを知りたい | その道路の管理者 |
#9910は24時間、電話とLINEで受け付けています(出典: 国土交通省)。どこに聞けばよいか分からないときは、国土交通省の「道の相談室」でも相談できます(出典: 国土交通省)。窓口の選び方は道路の穴を見つけたらどこに連絡する?で詳しく説明しています。
私道の穴は誰が直す?
私道(個人などが持つ土地の道)は、所有者が直します。私道は所有者の財産なので、維持管理も所有者の責任です。陥没や舗装のはがれで事故が起きると、所有者が損害賠償の責任を負うこともあります(出典: 東京都小平市)。#9910のLINEでの通報も、私道は対象外です(出典: 国土交通省)。
何人かで共有している私道では、補修に誰の同意が要るかが問題になることがあります。法務省のガイドラインは、舗装の陥没の補修などの例ごとに考え方を示しています(出典: 法務省)。
私道の補修に補助は使える?
補修の費用を補助する市区町村があります。例えば小平市は、私道の舗装や排水の工事について、工事費の9割を市が負担し、工事も市が行います。主な決まりは次のとおりです。
- 原則として幅4メートル以上で、誰でも通れる道が対象
- 道路に接する土地の所有者と、沿道に住む人全員の同意が要る
- 工事は各年度の予算の範囲内で、原則として申請の順に行う
岡山市にも、条件を満たす私道の整備を補助する制度があります(出典: 岡山市)。自分たちで直す前に、住んでいる市区町村に補助の制度がないか聞いてみてください。
よくある質問
Q. 家の前の道が公道か私道か、どう調べる?
市区町村の道路の担当に聞くのが確実です。道路の管理者は管理する道路の台帳(道路台帳)を作って保管し、閲覧を求められたら拒めません(道路法第28条)。見分け方は国道・県道・市道はどう見分ける?で説明しています。
Q. 夜や休日に見つけたら?
#9910は24時間受け付けています。ただし、都道府県などが管理する道路では、夜間や土日祝日にすぐ対応できない場合があります。危ない穴なら、近づかずに知らせてください。
この記事は条文と国・自治体の公開資料の紹介で、個別の事案についての法的な判断ではありません。
道路を使う方へ:次に読む 道路の穴を見つけたらどこに連絡する?/国道・県道・市道はどう見分ける?
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最終確認日: 2026年9月27日